熱中症対策ガイド(野外作業者・果物農家向け)
はじめに
2025年6月より、すべての事業場において「熱中症予防対策」が義務化されます。特に、野外で作業を行う農業従事者や果物農家においては、屋外環境の厳しい暑熱条件下での作業が多いため、熱中症リスクが高くなります。本資料は、野外作業現場に特化した対策をまとめたものです。
1. 野外作業におけるリスクの特徴
- 夏場の直射日光、地面からの照り返し、作業着による熱こもり
- 長時間の単独作業による体調変化の見落とし
- 畑・果樹園などにおける作業エリアの広さと緊急時対応の遅れ
2. 現場で実施すべき基本的な対策
- 作業時間の短縮(特に午前10時〜午後3時の高温時間帯の作業を避ける)
- 作業中は1時間ごとの休憩(涼しい日陰で休む)
- 必ず個人で水分・塩分補給を徹底(スポーツドリンク・塩飴などの携帯)
- 通気性・吸汗速乾素材の作業着、帽子、ネッククーラーの着用
3. 作業者同士の安全確認
- 単独作業を避け、可能な限り2人1組で作業する
- 1時間に1回は相互に声かけ、体調確認
- 携帯電話や無線で緊急時連絡が取れる体制づくり
4. 作業者向け教育・啓発
- 熱中症の初期症状と対応策(涼しい場所への移動、水分補給、衣類緩和)
- 異常を感じた場合は速やかに報告・中断を徹底
- 高齢者や慢性疾患を有する方は特に注意
5. おわりに
農業・果物農家における熱中症は、深刻な健康被害や労働災害につながります。現場での対策を徹底し、安全で健康的な作業環境づくりに取り組みましょう。